ペットショップで見かける猫と言えばアメリカンショートヘアーやマンチカンといった外国原産の猫が大半です。
でももちろん日本犬がいるように猫にも日本固有の種類がいます。それは日本猫です。
日本では猫をペットとして飼育するという習慣が意外にも短く、日本猫と言えば野良猫と混同されてしまう事もありますが、列記とした固有種である事をぜひ知っておいてください。
日本猫の定義、特長とは
日本猫とは和猫とも呼ばれ、海外の猫とは全く別の特長を持つ猫です。
日本猫の特長は短い被毛、丸い顔、丸みを帯びた体形です。またたびたび尾が生まれつき短く生まれることも日本猫の特長です。
日本猫の短く太い尾は外国産の猫ではあまりみられる事がなく大変珍しいとされています。日本国内でも特に関西地域で尾の短い猫が多くみられるものの、その理由はまだ解明されていません。
日本猫の毛色と言えば代表的なものは下記です。
・黒一色
・濃淡帯状の縞模様
・白地に黒ぶちや茶ぶち
・三毛猫(白・茶・黒)
縞模様の猫はさらに固有の名称がありトラネコや茶縞のものをチャトラ、こげ茶縞のものをキジトラ、灰色縞のものをサバトラと呼ばれる事もあります。この模様も外国産の猫ではあまり見られることのない日本猫の特長です。
さらに三毛猫はほぼすべてがメスであることも日本猫が持つ遺伝的特質です。三毛猫のオスはほぼ誕生しないことからもし見つけることができれば数百万円もの価値があるとも言われるほどです。
日本猫を飼いたい、買いたい場合の相談先
猫と言えば丸みを帯びた体形で昔ながらの素朴さの残る猫がいいという方が実はとても多いものです。しかしペットショップの店頭に並ぶ猫の大半は海外原産の猫でお洒落でスマートな猫ばかりです。
今の日本で純粋な日本猫を扱うペットショップやブリーダーはほぼ皆無といってもいいほどでしょう。
数十年前に一大ペットブームが起きた当時人気の小型犬は30万円、50万円という高値で取引がされました。しかし当時猫はまだ地域で無料でもらう事が出来る、高額な費用を払って買うものではないという考えが世間一般の流れでした。
しかしその後猫の人気が高まり、飼育頭数が増える中でより高額で売買が出来る猫、より目立った特徴を持つ猫が追い求められるようになり次第に日本猫の存在価値が薄れ、今ではあえて繁殖を手掛け販売をするという方も少なくなってしまっています。
つまりペットショップやブリーダーを探し歩いても純粋な日本猫を購入することは難しいのです。
日本猫とはいわゆる日本人気質を持った猫の事
今では日本猫が減少し、絶滅の危機とまで言われる中で、このところ日本猫の魅力に再度注目をする流れも起きています。
猫ブームを受け猫をモチーフにした商品が多数販売される中でよくデザインを確認してみると意外にもモデルは日本猫が主流です。つまり日本人の好む猫、好む毛色というと昔ながらの日本猫を誰もが思い浮かべるのでしょう。
猫ブームが起きる一方で里親や飼い主を探す猫も全国に多数います。日本猫が好きという場合はこのような活動を行う団体から猫を引き取り家族に迎えるという方法もぜひ検討してみることもおすすめします。