マイペースに暮らしている猫にも日々の生活にストレスはつきものです。猫もストレスを抱えると体調を崩したり、イタズラや喧嘩が増えたりと問題行動も目立つようになります。
日々の生活の中で猫が何をストレスと感じ、どう対処すべきかを理解しておいてあげることが大切です。
小さな子供に生活リズムを乱される事が苦手
猫にとって何より不快でストレスに感じることは、自分の縄張りに侵入されたり、自分のお気に入りの場所を横取りされたり、日々の生活リズムを崩される事です。
つまり自分のペースで生活をしたにも関わらず、誰かにそのリズムやルールを乱される事が何より嫌です。
例えば小さな子供がいる家庭で、子供が猫の昼寝を邪魔したり、執拗に追いかけたり、猫の食事を邪魔したりこのようなことがあると、たとえ偶然の出来事であっても猫は不快と思い、次からはその相手が近寄っただけで警戒したり、遠ざかる様になります。
猫は必要のない争いごとを避ける習性があるので、苦手な相手が近寄ろうとする素振りを見せると、まるで無関心を装い高い場所や狭い場所へさっと身を隠してしまいます。
これではせっかく猫と暮らしていても微妙な距離が生まれてしまい物寂しく感じるでしょう。
小さな子供と猫がともに生活をする場合は、子供の側に猫と接する際のルールをきちんと教え、猫を無駄に刺激しないよう心掛けてあげましょう。
飼い主による不必要なサプライズは大嫌い
一時インターネット上の動画で、猫が背中を向けている隙にそっとキュウリを置くという動画が話題になりました。
ふと振り向いた瞬間にキュウリを見つけた猫はあまりの驚きから大きく飛び跳ね、パニックを起こし逃げまどいます。
このあまりの驚きぶりが可笑しいと世界中でこの動画を真似た飼い主が続出しました。
しかしこのようなサプライズやイタズラは猫にとって心底不快なものです。
猫はキュウリに驚いているのではなく、突然視界に入った細く、長い物をヘビと勘違いしているので、これほどまでのパニックを起こすと言われています。
このことは人間でも同様で、ヘビに見間違えるようなものを置かれた場合、たとえ後からおもちゃだとわかったとしても、その瞬間の驚きようは心臓に悪いとさえ思う事でしょう。
飼い主が自宅でたびたびこのようなイタズラを仕掛けると、猫は次第に自宅は安心できる場所ではない、飼い主が在宅している時は常に警戒心を持ち続けていなければならないと考えるようになります。
その結果、飼い主とは距離を置き、常にキャットタワーなど飼い主の手が届かない場所で生活をするようになってしまいます。
猫と良好な関係を築くためには、猫が不快と感じるようなイタズラは決してしないことを心がけておきましょう。
実は屋外に出かけることもストレスの原因
猫を完全室内飼育にすることにかわいそうと感じる方もいますが、実は猫にとって屋外に出される事の方が大きなストレスになります。
屋外に出るという事は、他猫との縄張り争いに巻き込まれたり、自転車や自動車との衝突事故に巻き込まれることもあります。
いつどんな危険な事は起こるかも予想できないので、マイペースで安定した生活を好む猫にとって本能的にストレスとなります。
このことを理解してあげると、猫を完全室内飼育にすることが決してかわいそうなことでないことを理解できるでしょう。