ペットを新たに家族に迎える時はそのペットの平均寿命についてしっかりと考えてみる必要があります。
実は意外にも猫の平均寿命は長く、この事を知らないがために飼育放棄という問題が起きています。
猫が寿命を終えるまでしっかりと責任を持てるかどうか考えてみましょう。
猫の平均寿命は15歳以上
猫の平均寿命はおおよそ15年ほどです。最近では20歳を超えることも珍しくないとされています。
猫は犬のように大型、小型という明確な区分がなく、猫種による寿命の差異もほとんどありません。
猫を家族に迎える時は猫が寿命を終えるころ自身が何歳になっているのかをしっかりと考える必要があります。
例えば30歳で飼育を始め15年後を迎えることと、60歳で飼育を始めることでは大きな違いがあります。
動物保護団体の中には、一定の年齢以上の方には子猫の譲渡をせずに、中高齢の成猫の譲渡に限定するという方針をとる団体も多々あります。つまり自身の持病の悪化や高齢になった事での飼育放棄を未然に防ぐための措置です。
意外にも猫の寿命を短くとらえている方が多くみられる事も現状の課題と言えます。
猫の飼育を希望する、これから飼ってみたいという方の中には今後の15年の間に転居や結婚、出産など人生の大きな転機があり、継続飼育が難しいという事態が考えられる事もでしょう。
そのような時に安易に殺処分という結論を見出す方もいるので、猫を家族に迎える前にしっかりと考えておかなければならない問題です。
猫の平均寿命が倍に伸びたわけ
猫の平均寿命はこの10年ほどで倍ほどに長くなっています。
その理由は猫を完全室内飼育にする家庭が増え、今や当たり前となっているためです。
完全室内飼育になったことで病気感染、交通事故、出産というリスクを回避することが出来ている上に、病気予防のためにワクチン接種、体調不良の時は適切な治療を受けることもでき、この結果寿命の大幅な伸びにつながっています。
ただ平均寿命が15年と言われる猫でも、決して体が丈夫というわけではありません。
ペットショップで販売されている生後間もない時期が大変デリケートで食欲も不安定で手がかかることも多々あります。
中高齢期を迎えてからは内臓疾患、尿路疾患をわずらう事が多く定期的な通院や処方食が必要となることもあります。
決して昔のように自由気ままに変えるペットではないので、飼育には正しい知識と家族の協力が必要です。
高齢の医療費や介護について十分な覚悟が必要
ペットの医療費は人間と違い保険による補助がないので、時には驚くほどの金額になることがあります。
特に猫の病気の中でも腎臓、肝臓、尿路に関係する疾患は慢性化しやすく、一旦発症すると数年単位での治療が必要になることもあります。
この場合、月々負担する医療費が数万円単位になる場合もあり家計の大きな負担となります。
猫を飼育する場合は、これらの経済的負担が生じることを念頭に置いておかなければなりません。
特に多頭飼いをする場合、中高齢になった猫が一斉に治療、通院を必要とした場合その負担は想像以上に大きくなるので、
無理のない計画かどうかを飼育前に考えておかなければなりません。