猫もストレスを抱える
ストレス社会と言われて久しい現代社会。ストレスが万病のもとというのは有名ですが、人間にはもちろん、猫にとっても万病のもと。「いつものんびりマイペースな猫がストレスなんか溜めることがあるの?」と思ってしまうかもしれませんが、猫もしっかりとストレスを感じます。
猫のストレスの原因
・環境の変化(引っ越し、模様替え、家族の増減、ペットの増減など)
不可抗力な環境の変化も多いですが、模様替えなら少しずつ変えていくなどの工夫を。ペット同士の相性が悪い場合は、生活する部屋をわけるなどの対応をしてみてください。
・エサの不満
エサの量が足りない、フード自体の栄養が不足している、好みではないなどの不満があるかもしれません。特に、たんぱく質の不足は健康に影響するので注意をしてください。
・トイレの不満
トイレは猫にとってとても重要な場所です。汚れている、容器が狭いなどの不満があるのかもしれません。
・くつろげる空間、寝床がない
猫は一日の大半を眠って過ごします。その寝床が汚れている、うるさいなど満足に眠れていないかもしれません。
・運動不足、退屈
狭い、跳べる段差などがない、遊ぶ対象がない、外が見えないなど、人間だって嫌になりますよね。変化が苦手とはいえ、適度な刺激は必要です。
・日光浴不足
猫は日光を浴びることでビタミンDを作りますし、なによりポカポカ暖かいところでゴロゴロするのが好きです。
・飼い主にかまわれすぎ、かまわれなさすぎ
寝ている時でも触って起こされる、嫌がっても抱っこされ続けるなど構われすぎても嫌がります。また、エサやりなど必要最低限のことしかせずにねこにまったくかまわないのも寂しがります。猫が寄ってきたら相手する、くらいがちょうど良いようです。
ストレスがあると出てくる変化
・いつもと違う行動をとる
無関心、無気力になっておもちゃで遊ばなくなる、走り回ったりしなくなります。
・自分の管理を怠るようになる
毛づくろいや、食欲の減退、水を飲まなくなるなど命を維持するために必要な行動をしなくなります。
・粗相をする
トイレ以外の場所で排泄をする、去勢しているのにスプレーをするなどするようになります。
・ひきこるようになる
部屋の隅で丸くなっていたり、布団に潜ったまま出てこないようになります。
・攻撃的、臆病になる
触ろうとすると、飼い主に威嚇や攻撃をしたりするようになります。臆病ゆえに出る攻撃だったり、ささいなことでびくつくなどします。
ストレスを抱えたままでいると以上のような行動をとることがあります。ただ、病気で具合が悪い時にも同様の行動をすることがありますので、病気かストレスかの判断することはなかなか難しいです。いつもと違う様子が見られたら、まずは動物病院へ行くようにしてください。
ストレスから病気になってしまうことも
多少のストレスは人間と同じで問題ないですが、やはりあまりにストレスを大きくなってきてしまうと病気につながってしまいます。ストレスが直接の原因にならなくても、例えばストレスでトイレを使いたくなくなった結果、泌尿器系の病気にかかってしまう、ということです。
ストレスチェックは意識的に
猫の行動で気になっていることがあれば今回紹介したようなストレスの原因がないか、まだ猫におかしな点はみられなくても、ストレスに発展しそうなことはないか、確認してみてはいかがでしょうか?
気をつけているつもりでも、何年も一緒に暮らしているといろいろ変化したこともできてきますし、それを変化と捉える感覚がなくなってくるものです。猫の性格や年齢による変化もあるので、定期的に猫のストレス度チェックをしてみてください。