猫の癒し効果の科学的な根拠

猫を見る、触るだけで癒されると感じる人も多いのではないでしょうか。近年では癒される猫の動画や猫を触ることができる猫カフェなどが流行しています。癒しを得たい、猫と触れ合う機会を得たいという理由で、人が実際に動画を再生している、カフェに通っている事実があります。本当にヒトは猫を見る、触ることで癒される効果があって、それを裏付ける科学的根拠はあるのでしょうか。本稿では猫の癒し効果の科学的な根拠をテーマとして取り上げます。

ヒトはストレスが溜まると何が起こるのか?

現代社会はストレス社会と呼ばれるほどに、あらゆるストレスにあふれています。厚生労働省による平成24年労働者健康状況調査によると、強い不安、悩み、ストレスを感じる事項(仕事の質の問題、仕事の量の問題、仕事への適性の問題、職場の人間関係の問題)があると答えた方の割合は60.9%に上っています。また、20~69歳の首都圏、阪神圏3160人に行われた、平成28年博報堂生活総合研究所による定点調査「ストレスを感じますか?」という質問には71.8%の人がはいと回答しています。多くのヒトは日頃ストレスに悩まされているといっても過言ではないでしょう。

ストレスは適切な量が存在する場合は人体にとって有益であることが知られています。しかし、過剰なストレスは心や身体のバランスが崩れ、人体に悪影響を与えます。ストレスによる悪影響は心的障害や身体に異常がみられるものまで実にさまざまです。

ヒトにストレスがかかるとコルチゾールというホルモンが分泌されます。脳の副腎皮質から分泌され、通常は炭水化物、脂肪、タンパク質代謝を制御する必須ホルモンです。血圧や血糖値を上げたり、炎症反応を抑えるといった働きでストレスと闘います。コルチゾールは過剰なストレスにより多量に分泌されると脳の海馬を損傷させるともいわれていて、心のコントロールができなくなりさまざまな精神症状を起こします。

猫との触れ合いによる癒し効果

動物と触れ合うことにより得ることができる効果はアニマルセラピーと呼ばれ、ストレスを軽減させたり、あるいは自信を持たせることによって精神的な健康を回復させることができると考えられています。日本ではアニマルセラピーを通して患者の機能向上の手助けをすることが行われています。効果があったと感じた人の実例やデータもあるようです。

猫と触れ合うことでどのような効果が期待できるのでしょうか。ヒトは猫を撫でると脳の下垂体からオキシトシンというホルモンが分泌されます。幸せホルモン、愛情ホルモンなどとも呼ばれるもので闘争、逃避、恐怖といった感情を抑えることでストレスを緩和して幸せな気分をもたらすものです。また、触られた猫もオキシトシンが分泌されます。互いに効果があり癒し合うことができるといえます。

ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑える効果があり血圧が安定する効果があることでも知られているようです。アメリカで行われた猫に関する調査では猫を飼っている人と飼っていない人、それぞれ約2000人を対象に、13年にわたって健康状態を調べました。結果は猫を飼っている人は心筋梗塞などで亡くなるリスクが40%減少することが判明したようです。ストレスで血圧が上昇傾向にあることで心血管系の病気になりやすいです。猫を飼うことでそれを防ぐことができるということは、猫は人間に癒やしを与えている根拠であるといえるでしょう。

さいごに

猫を飼うことで癒し効果が得られるというデータや知識を紹介しました。これらから猫との触れ合いは癒し効果があることが科学的根拠のあるものだと分かりました。ストレス社会で生きているわたしたちにとって猫は重要な存在となってきているのではないでしょうか。

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